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湖に沈んだ線路「然別湖湖底線路」

然別湖湖底線路の概要について

湖底に線路が走っている、不思議な光景を見ることができる然別湖(しかりべつこ)湖底線路、近年ではSNS映えする撮影スポットとしても注目されています。
「まるでアニメのワンシーンに出てくるみたい」といった声も聞かれます。
もともと然別湖そのものが幻想的な風景を備えた魅力的なスポットですが、この湖の南西部にある湖底線路は、この湖をさらに特別な存在にしています。
なお、然別湖は北海道でもっとも標高が高い場所に位置しており、「天空の湖」とも呼ばれるほか、豊かな自然だけでなく貴重な生態系を残している場所としても知られています。

では、なぜそんな湖の湖底に線路が走っているのでしょうか?
この湖は自然湖ですから、人造湖のようにもともと陸に合った線路が水没してしまったわけではありません。
じつはこの線路、遊覧船を陸に挙げるために作られたものなのです。
ですから、鉄道用ではなく船用ということになります。
冬場は完全に氷点下の世界になるため、その期間中は遊覧船を陸に上げておく必要があるわけです。

なお先述したように湖底線路があるのは湖の南西部、帯広から車で約80分ほどでアクセス可能です。
さらに路線バスも運行されており、根室本線・石勝線の新得駅から70分程度でアクセスできます。

然別湖湖底線路の見どころ

見どころはなんと言っても湖の下に線路が見えること、そうなると水の中がよく見える風があまりない日が理想的です。
よく晴れた日なら、とくに幻想的な風景を楽しむことができるでしょう。
まるで線路から美しい湖と空が待つ別世界への入り口が広がっているような気分を味わえます。

船を引き上げるために作られた線路ですから、岸辺から湖に向かって真っすぐ伸びていく様子を見ることができます。
ただそうなると撮影スポットが限られてきますから、早朝など他の観光客がいない時間帯を見計らって訪れた方がより楽しめるでしょう。
この時間帯とも関係してくる点では、遊覧船やカヌーなどの存在も考慮に入れておくと好いかも知れません。
湖に遊覧船やカヌーが浮かんでいる光景がよいか、湖面に何もない自然のままの光景がよいか、好みによって訪れる時間帯が変わってくるでしょう。

あとは、季節ごとの見どころもチェックしておきましょう。
冬場は湖面が凍結して見ることができないので要注意で、秋は紅葉、夏は新緑など周囲の光景と湖底線路とのコラボレーションやコントラストも意識したうえで訪れる時期を決めてみるのもよいかもしれません。
さらにもうひとつ、標高が高く豊かな自然に囲まれている環境ということで、夜になると夜空の星々が湖面に映って非常に幻想的な光景になります。
然別湖を訪れる際には、湖底線路だけではなくこうした魅力も十分に味わっておきたいところです。